内科消化器内科小児科
TEL.0798-39-7561
 
ネット受付はこちら
LINE登録はこちら
胃カメラ大腸カメラサイト

西宮内科・消化器内科ますだクリニック

MENU

胃・大腸カメラ専門サイト

ブログ

Blog

AI(人工知能)搭載の内視鏡について


西宮市高座町にある「内科・消化器内科ますだクリニック」です。

先日当院が導入した、AI(人工知能)搭載の内視鏡についてご紹介します。

今から5年以上前だったと思いますが、AI内視鏡が開発されているとの事で、そのAIの判断の基になる画像の読影に協力したことがあります。(私以外にも複数名の内視鏡医が参加しています)
その時は、AIが画像の評価なんてどこまで出来るんだろうという感想を持った事を記憶していますが、今やAIでの画像診断システムが製品化され、更に保険収載(大腸カメラについて)されるようになりました。
胃カメラのAIについてはまだ発展途上で今後も改良が必要ですが、大腸カメラのAIについては日常診療で十二分に使用できるレベルに到達しています。

大腸カメラのAI使用については主に2つの目的があります。
1つ目はポリープ等を発見する「検出」、2つ目はポリープの性状(どういったポリープか。癌化しやすいのかそうでないか)を「鑑別」するものです。

「検出」については大腸カメラの際にとても大切です。大腸の長さは身長の長さ位と言われており、その長さの腸管にポリープが無いかをくまなくチェックしてくのですが、小さいポリープも初期に発見し切除する事が大腸癌の予防に重要です。「検出」モードでは小さなポリープもAIが一緒に発見してくれます。
使用している印象としては、AIよりも私の目の方がポリープは先に見つけていますが、動体視力に関してはAIの方が優れている印象です(文字通り人外の能力)。
ぱっと画面が動いたときなども小さいポリープを発見してくれます。
もちろん医師によって「機械は信用できない」「機械に頼っていてはダメだ」等AIについては否定的な意見もありますが、個人的には診断能力が少しでも上がるなら患者さんにとってはメリットになると考えています。

 

「鑑別」については、大腸ポリープがどういったタイプのものかを判断します。
現在のところ、腺腫性、非腺腫性の2つの分類のみですが、判断はかなり正確に出来るようになっています。ただ、過去は腺腫性(癌化する)、非腺腫性(癌化しない)で切除するかを判断していた時代もあったのですが、現在は非腺腫性の病変に鋸歯状病変(癌化する)も含められており、結局は施行医の判断により切除しなければなりません。


「鑑別」に関しては正確ですが、実用性はまだこれからの発展に期待です。今後もっと細かくポリープの性状を判断可能になってくると思われます。