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西宮市高座町にある「内科・消化器内科ますだクリニック」です。
今回は当院で使用している内視鏡機器(胃カメラ・大腸カメラ)のラインナップをご紹介します。
まず胃カメラですが、この春に経鼻内視鏡を1本追加し、合計3本の内視鏡を揃えています。
経口用内視鏡はFUJIFILM社の「G-L600ZW7」で、この1本で通常の検査から止血、異物除去、内視鏡手術までほぼ全ての検査に対応できます。
ウォータージェット機能といって、内視鏡から水を送ることにより胃の中を綺麗に洗浄しながら観察する事ができます。また拡大機能も搭載しており、内視鏡検査中に顕微鏡のようにして組織を拡大して観察できることから、胃がんや食道がんを早期より発見する事ができます。
経鼻用内視鏡はFUJIFILM社の「EG-L580NW7」です。この内視鏡のメリットは何といっても患者さんへの負担が少ないことです。特にFIJIFILM社の特徴としてはカメラが柔らかいので、鼻やのどを通る時の刺激を低減する事ができます。
また、これまでは経鼻内視鏡は画質が欠点とされてきました。しかしこの「EG-L580NW7」は従来の内視鏡に比較し高画質を実現しており、経鼻内視鏡のメリットも生かしつつ、安全に低侵襲で高精度の検査を提供できます。
経鼻内視鏡検査と経口内視鏡検査を比較した場合、経鼻内視鏡の方が合併症の頻度は少なかったという報告もあります。
胃カメラは非常にメリットの大きい検査ですが、常に患者さんの負担や合併症のリスクなどに注意しなければなりません。
特に、年齢や体格、検査の目的、胃がんや食道がんのリスクなどは患者さんによっても大きく異なります。
胃カメラの種類や鎮静剤などを組み合わせることにより、画一的に検査を行うのではなく、それぞれの患者さんに合った方法で検査を提供する事ができます。
一例としては
① 鎮静剤+経鼻用内視鏡(鼻もしくは口から挿入)
患者さんへの負担がかなり少ない方法です。絶対にしんどい思いをしたくない方や高齢者の方などにお勧めです。
② 鎮静剤+経口用内視鏡
精度の高い検査で、通常の観察にも行われるほか、止血や内視鏡治療など幅広い処置が可能です。また胃がんなどが疑われる場合の再検査にも使用されます。
③ 鎮静無し+経鼻用内視鏡
起きたまま検査する方法です。経口用内視鏡と比べると舌の裏を通らないので嘔吐反射はかなり軽減されます。
④ 鎮静無し+経口用内視鏡
従来イメージされやすい検査です。今はあまりされている施設は少ないかもしれません。胃カメラを受けるのに慣れている方が選択されるほか、これでないとだめという方もおられます。
それ以外にも上記に鎮痛剤を追加して検査をすることもあります。
内視鏡を複数本揃えているメリットとしては、患者さん毎に検査方法やカメラを変えて対応する事ができます。急な検査や処置にも対応する事ができます。
といいつつ、院長自身がカメラマニアという側面もあります・・
やっぱり機械ものは新しいのが欲しくなりますよね。
内視鏡や鎮静剤など個々の状況に合わせて使用して検査を行います。もちろん、それを使用する腕も大事です。
内視鏡検査の事は、内視鏡のエキスパートである院長にお任せください!