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西宮市高座町にある「内科・消化器内科 ますだクリニック」です。
今回は大腸ポリープについてのお話です。
・大腸ポリープとは?
大腸の粘膜に出来る「いぼ」のような隆起の事を「大腸ポリープ」といいます。大きさは小さいものから大きいものまで様々で、非腫瘍性のものと腫瘍性のものに分類されます。
腫瘍性のものには大腸がんのもとになる「腺腫」と、大腸癌そのものが含まれます。
一般的には「腺腫」と呼ばれるものが癌へと変化していくことが知られており、「腺腫」を切除する事が大腸癌の発症を防ぐこととなります。
一方で非腫瘍性と呼ばれるポリープは従来癌化しないと考えられてきました。しかし最近の研究ではこれまで過形成ポリープに分類されていたものの中に「SSA/P」と呼ばれるポリープが含まれており、癌化する可能性があることが分かっています。さらに過形成性ポリープもサイズが大きくなると癌化する場合もあることから、これまでは切除の対象とならなかったポリープについても注意が必要という事になります。
つまり大腸癌を予防するためには大腸ポリープを早期に発見して切除することが非常に重要です。
・ポリープを発見するには?
大腸ポリープを発見する検査としては大腸カメラが最も優れています。便に血が混じっているかを検査する便潜血検査は非常に簡単ですが、大腸ポリープでは引っ掛からない場合も多く(10%程度の検出率)、便潜血が陰性であっても安心はできません。
大腸カメラであれば大腸ポリープが見つかった場合、その場で切除する事が出来ます。
・大腸癌や大腸ポリープのできやすい人は?
大腸癌やポリープのリスクとしては、「年齢(50歳以上)、大腸癌の家族歴、高カロリー摂取、アルコール、喫煙」などが挙がります。特に家族歴はリスクが高いため血のつながった家族で大腸癌の方がおられる場合は注意が必要です。
・どういった人が大腸カメラを受けた方がいいの?
40歳以上の方はポリープが出来ている可能性があるため一度内視鏡検査を検討しましょう。血便や腹痛などの症状がある場合は積極的に検査を受けてください。
40歳以下でもご家族に大腸癌の方がおられる場合は検査を受けることを検討してください。
便潜血検査で陽性になったのに放置されている場合がありますが、しばらくして進行癌が見つかることもあります。
便潜血検査で引っ掛かった場合は必ず大腸カメラを受けるようにしてください。