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西宮市高座町にある「内科・消化器内科 ますだクリニック」です。
今回は便秘についてのお話です。
排便は我々の生活の中で避けることのできない生理現象であるがため、便秘で悩まれている方は非常に多く、日本人では14%もの方が慢性便秘症を有しているというデータがあります。便秘が大きな問題になるのは、日常生活に制限が出たり精神的なストレスを抱えてしまったりするケースが多いことであり、患者さんの悩みが深いことが特徴です。
では便が何日出なければ便秘というのでしょうか。
慢性便秘症診療ガイドラインによると、便秘とは「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています。つまり毎日排便があっても量が少なかったり、お腹が張るなどの症状があったりする場合は便秘ということになります。反対に2-3日に1回の排便でも症状が無ければ便秘とは言わないことになりますが、自覚症状が少なくてもレントゲンなどの検査で便が沢山たまっている状態が見つかることもありますので、本人が便秘に気付いていないだけの場合もあります。
便秘には大きく分けて2種類のパターンがあります。
最も多いタイプの便秘です。生活習慣やストレス、腸内フローラ、加齢などの影響を受けて腸の動きが悪くなることで起こるものです。生活習慣の改善や食事療法、内服治療により治療を行います。
腸そのものに異常がある場合です。手術による癒着や大腸癌、炎症性腸疾患などにより引き起こされます。腸に通過障害を来している場合が多く、原因となるものを取り除く必要があります。
上記以外にも薬剤性や症候性の便秘があります。
便秘の治療前にはまずどのタイプの便秘かを判断します。その後それぞれの便秘に合わせた治療方法を選択する事になります。
便通の事はなかなか相談しにくい話題かもしれませんが、器質性便秘のように病気が隠れている場合もありますし、便秘によって肌荒れや痔、腹部不快感、出血、直腸穿孔などの合併症が起きることもありますので、症状でお悩みの方は放置されずにご相談下さい。